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vol.17-4

ストレスって何だろう?(4)

「ストレスと上手く付き合おう」


4月は環境の変化から体調や気持ちの落ち込みが起こりやすい時期。今月は第1週目からストレスについての基礎知識や、ストレスの原因、ストレスのサインなどを紹介してきました。


前回の投稿「ストレスって何だろう(3)」では、自分のストレスに気づく大切さを説明しましたが、その気づいたストレスを上手に発散する、対処することがより良い生活につながります。


こころを健康に保つために、

しっかり休養を取る
生活や睡眠のリズムを整える
バランスのよい食事をとる
適度に運動をする

といった、からだの調子を整える心がけが何よりも大切です。


ストレスが溜まっているのを感じたら、自分に合った方法でストレスが減るように工夫してみましょう。

 

例えば、
ストレスを多く感じる場面から少し離れてみる
音楽や読書を楽しむ
スポーツをする

といった環境を変える工夫や、リラックスできる時間をつくるのも良いでしょう。


また自分の考えを柔軟にする練習もストレス軽減のためにプラスに働きます。

「〇〇せねばならない」「完璧にやらないといけない」といった0か100かの考え方は過剰なプレッシャーとなることがあります。問題点だけではなく、自分が今できていること、ポジティブな側面も見つめてみましょう。


これはできなかったけどこれはできた。自分を許してあげることが大切です。


また「もうちょっと頑張れそうだけど、今回はここまでにしようかな」といった区切りをつけるのもひとつの対処法。目標を設定するときも大きな目標と同時に小さな目標も立て、スモールステップでチャレンジすることも大切です。


人は完璧ではありません。


自分ひとりですべて頑張りたい、やり遂げたい思いは大切ですが、自分だけで解決が難しいことは、一人で抱え込まず、誰かに悩みを共有して「助けて」を発信できることも生きていくうえでとても大切なスキルになります。


つらい状況にあるとき、真正面からぶつかることで困難の大きさに押しつぶされそうになります。立ち向かう準備が整うまで「待つこと」や「逃げること」も自分を大切にする方法です。特に責任感が強い方は、待つ・逃げるという選択肢もあることを忘れないでほしいと願います。


そして、一人で抱え込まず、信頼のおける家族や友だち、学校の先生やスクールカウンセラーに相談してみてください。Welcome to talkのオンライン健康相談では、学校の先生や家族や友だちでもない第3者の専門家の立場からお話をお伺いしています。予約された時間はあなたのための時間。どんな些細なことでもお話しください。


心身の調子がよくないとき、ストレス状態が長く続いているときは、心療内科や精神科といった専門機関に相談してみてください。


明日からゴールデンウィークです。同じ時間に起きて、登校して、給食をとって、授業を受ける。こうした規則的な学校生活は、自然と、こころとからだの基礎づくりにつながっているのかもしれません。長期休みでこのリズムが崩れやすい方は、ゴールデンウィークの後半、少しずつリズムを戻せるよう意識してみてくださいね。


▼引用・参考▼

厚生労働省「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス 総合サイト」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/index.html

心の健康教室 サニタ
https://sanita-mentale.jp/index.html

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ワタシの推し(小説)

『十二国記』シリーズ/小野 不由美・著

本好きのきっかけになった小説です。中学生の頃に出会い、わずかなお小遣いで集めた思い出深い作品です。中華風異世界を舞台にしたファンタジーなのですが、現代とリンクする描写や、伝説上の神獣が出てくる描写に、中学生の私は「もしかしてこんな世界がどこかにあるのかも」と想像を膨らまし、うっとりしていました。

<この記事を書いた人>

Aida Saori
臨床心理士・公認心理師
相田 早織
Aida Saori
略 歴
アメリカ・カリフォルニア州生まれ。4歳で帰国し中学2年まで国内、中学3年から高校卒業までの5年間をアメリカで過ごす。学習院大学文学部心理学科卒業後、日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻に進学。大学院修了後、児童相談所や私立大学の保健センター、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所に勤務。大学の保健センターでは、大学生を対象とした思春期・青年期の臨床に携わる。現在は教育委員会に所属。スクールカウンセラーとして小学校から中学校までの学校臨床に従事している。
専門分野
思春期・青年期
趣 味
音楽(特にロック系)/映画鑑賞(ゴシックホラー系)/読書(海外SF)
音楽を聞くのも演奏するのも好きで、ピアノを習っていたため、大学の軽音部ではキーボードを担当していました★
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