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vol.17-2

ストレスって何だろう?(2)

「日常・非日常のストレッサー」

 

今日は、ストレスの原因となる外部の刺激(ストレッサー)について説明します。


日常生活の出来事や、変化がストレスにつながることを前回の投稿で紹介しました。ストレスの原因は人それぞれで、その大きさも人によって違います。


ストレスの原因には、

天候や温度、騒音といった「環境的要因」
病気など体に生じる「身体的要因」
仕事や家庭の問題、人間関係といった「心理・社会的要因」

の3つに分けられると言われています。


具体的には、学校場面では、運動会などの学校行事や、授業、友だち関係、先生との関係、部活、委員会、登下校など、学校での出来事の一つひとつが、刺激となってこころとからだに降りかかります。友だちとの些細な喧嘩やすれ違いひとつで、自分の心がぐちゃぐちゃにかき乱される…そんなことも少なくありません。


修学旅行のような突発イベントが苦手で、自由時間に何をすればいいのか、誰と一緒にいればいいのかイメージできずに不安を感じることもあります。そのほか、席替えや登下校の出来事、部活や委員会活動で任せられたことが上手くいくかの不安がストレスになる場合もあるでしょう。


ほかの人にとっては何でもないことも、自分にとっては負担に感じることもあります。


また、日常生活でのストレスのほかに、突然の出来事(例えば、試験に落ちる、事故やケガ、身近な人との離別・死別、いじめなど)による、「思いがけないストレス」もあります。「日常生活のストレス」と「非日常のストレス」が重なり、こころが耐えられるストレスの許容量を超えると、心身ともに「不調」として表れます。


ストレスの内容や大きさは人と比べるものではありません。


自分のストレスを把握する、気づくことがストレスと上手に付き合ううえでとても大切な作業になります。そして非日常のストレッサーによって長い悲しみやつらさをともなうストレスからリカバリーできるチカラも重要です。


▼引用・参考▼
厚生労働省「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス 総合サイト」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/index.html

心の健康教室 サニタ
https://sanita-mentale.jp/index.html

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ワタシの推し(映画)

『クラウドアトラス』(2013年公開)

SF映画で一番グッときたのがこの映画。過去、現在、未来とのつながりをテーマにした壮大なストーリーで、同じキャストが別の時代を生きている描写が面白い!時代とキャラクターがどのようにつながっているのかを考えたり、他の感想を聞いたりするのも楽しい!悩みや不安で頭がいっぱいになったときに観ると、「なんとかなるかもしれない」と思える作品です。

<この記事を書いた人>

Aida Saori
臨床心理士・公認心理師
相田 早織
Aida Saori
略 歴
アメリカ・カリフォルニア州生まれ。4歳で帰国し中学2年まで国内、中学3年から高校卒業までの5年間をアメリカで過ごす。学習院大学文学部心理学科卒業後、日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻に進学。大学院修了後、児童相談所や私立大学の保健センター、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所に勤務。大学の保健センターでは、大学生を対象とした思春期・青年期の臨床に携わる。現在は教育委員会に所属。スクールカウンセラーとして小学校から中学校までの学校臨床に従事している。
専門分野
思春期・青年期
趣 味
音楽(特にロック系)/映画鑑賞(ゴシックホラー系)/読書(海外SF)
音楽を聞くのも演奏するのも好きで、ピアノを習っていたため、大学の軽音部ではキーボードを担当していました★
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