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vol.23-4

不登校のSOSサイン

保護者の方に医療や相談の場に連れてこられたお子さんの場合、こんなやりとりは珍しくありません。

 

「調子はどうですか?」
「普通です」

 

「困っていることはどんなことですか?」
「特にないです」

 

好きなこと、お友だち、家族、勉強のことなど、普段の生活について目を向けて話を聴いていくなかで、子どもたち本人のことを知り、頑張っているところに気づけるように心がけています。

 

新年度を迎える4月やゴールデンウィークや夏休み明けなど、子どもたちが調子を崩しやすい時期はありますが、周囲の大人は普段から子どもたちの様子に関心を持って見守ってあげることが重要だと思います。思春期の場合、それほどコミュニケーションを取らないことが多いと思いますが、保護者の方は学校でどんな取り組みをしているのか、友達関係について聞かなくてもまずは関心を持ってあげることが大切です。

 

SOSサインとして
・不安やイライラ
・怒りっぽくなる
・食欲や睡眠の問題が出てくる
・うしろ向きな言動がみられる etc.

が挙げられます。

 

子どもたち本人から相談することができればよいですが、なかなか難しいです。

 

子どもにとっての1日は、大人の1日とは重みが違うように思います。欠席が続く場合は、その間に授業や人間関係に取り残されることになりやすい。「しばらく様子を見よう」というだけではなく、「心配しているよ」ということをお子さんにはっきり伝え、早めに相談機関を利用されると良いと思います。

 

理由を伝えず何となくうやむやにして相談機関に連れていくと、特に低学年の場合は子どもたち本人に自覚がないことが多い。周りから見て自分が心配な状況にあるということをわかってもらうことが大切です。

 

コロナ禍からオンラインでのコミュニケーションが浸透し、オンラインカウンセリングも増えてきました。オンライン上でのカウンセリングに関心を持っていたことがWelcome to talkの専門家スタッフとしての参画につながっています。

 

外出したくない人、時間の都合がつきにくい人にとって、オンラインは気軽に相談できるツールになり得ると思います。こうしてカウンセリングの選択肢が増え、相談が身近になることはとてもいいと思います。

 

Welcome to talkでは、導入校の利用者本人が相談する専門家を選べるという自由度があります。医師心理士の専門領域だけでなく、雰囲気や紹介文から選べるのは、相談への心理的なハードルを下げるでしょう。もし合わない場合は変えやすいというメリットもあります。相談は続くことの方が重要です。利用者のみなさんはオンラインの特性を大いに活用してどんな些細なことでもご相談ください。

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「食べたいものを食べてよく寝る」

とにかく食べることが好きなので、私にとって食事は1日3回のリラックスできるチャンス。そのときに自分が食べたいもの、何が必要か意識を集中して考え、飲食店に行ったり、食材を買いに行ったりします。仕事中のランチは、忙しいといい加減になりがちですが、切り替えてバランス良い食事を心がけています。疲れているときこそ、身体を休ませ、好きなことをしてくださいね。

<この記事を書いた人>

Yoshida Michiko
公認心理師
吉田 倫子
Yoshida Michiko
略 歴
広島県出身。関西学院大学大学院文学研究科 教育学専攻(教育心理学)博士課程前期課程修了。大学院修了後、精神科病院の病棟・デイケアに勤務。現在は、大学病院や精神科病院、クリニック等にて、心理検査や医療・発達・不登校の相談、うつ病などを原因とした休職者の復職支援(リワークプログラム)に携わる。家庭児童相談所では、子どもとその保護者を対象に、心理検査をはじめとする心理アセスメント、カウンセリング、心理面接のほか、学校と連携した支援も行っている。
専門分野
病院臨床
発達相談
認知行動療法
趣 味
筋トレ/食べ歩き/怪談を聞く

ダイエット目的で始めた筋トレですが、ジムのトレーナーさんから教わりながら楽しく取り組んでいます。SNSやネットニュースからグルメ情報を集め、気になるお店には足を運びます。小さい頃からオカルト好きで、特に都市伝説系の怪談がお気に入り。
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