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vol.13-4

連携しやすい仕組みづくり

普段の診療では、患者さんは対面でしかお会いすることができず、言い換えれば、対面でしか会えない範囲の人にしか関わることができません。

 

オンラインであれば、物理的な距離に関係なく支援できること、「健康相談」という枠組みが医療機関への受診より心理的なハードルが下がるのではないか。そう考えたことが、Welcome to talkの専門家スタッフとして参画するきっかけとなりました。


相談する方も対応する専門家も、遠方へ足を運ぶことには制約がともないますが、オンライン上では場所や時間を選べるという選択肢が増えます。


また、相談者ご本人の発言だけでは主観的な内容になり、本人の解釈を知るうえでは役立ちますが、客観的に見ると見方が異なることがあります。

 

Welcome to talkのサービス利用対象者は、生徒・学生の子どもたち本人だけでなく、保護者や教職員の方も含まれます。医師 対 本人という1対1の関係性だけでなく、導入校の養護教諭やクラス担任の先生方、スクールカウンセラーの先生、保護者など、他の支援者と連携を図りながら、どうすることが本人のためなのかを一緒に考えることができるのではないかと思います。


対面相談と比べると、オンライン上のご相談者がカメラから離れると表情が少し読み取りづらいなど改善点もありますが、オンラインの特性を生かした多くのメリットが一人でも多くの相談につながれば嬉しく思います。

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コミュニケーションのワンポイント

自分のことばかり話さない

ともすれば人は、「僕は〜」「私は〜」から始まり自分の話をしがちです。それをなるべく減らし、相手に質問を投げかけることが良いコミュニケーションにつながります。相手に気持ちよく話してもらうにはどうしたら良いかの視点で会話を楽しみましょう。

<この記事を書いた人>

Suzuki Kouta
精神科医・公認心理師
鈴木 航太
Suzuki Kouta
略 歴
東京都出身。北里大学医学部医学科卒業。初期臨床研修修了後、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室に入局。精神科単科病院にて主に救急・急性期治療に携わる。2016年より同大学大学院医学研究科博士課程(社会精神医学)に入学し、2020年9月修了。現在、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 特任助教。研究活動や研修医教育のほか、一般精神科臨床、認知症外来・往診、産業医など幅広い領域の精神科医療に従事している。
趣 味
海外旅行/ボルダリング
これまで世界一周も含め38か国ほど訪問し、各国の精神科病棟を巡ったことも。ボルダリングはまだ初心者ですが、あれこれ登り方を考えて完登できた時はとても達成感があります。
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