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vol. 10-4

不登校の対応

教育現場の先生方へ
Welcome to talkは、個別の生徒さんのケースはもちろんですが、生徒指導の方法や精神科一般的な知識の共有の場としても利用いただけければより有用ではないかと思います。

普段の診療においても、学校の先生方とは、不登校の子どもが受診されたときに連携を取って対応にあたっています。次の登校時の注意点であったり、診療時に聞き切れていない学校での様子を伺ったりすることもあります。

学校の先生方からの協力は、子どもたちのメンタルヘルスケアにおいてとても重要です。登校に不安がある子どもたちにとって、学校の先生もサポートの一員であることは、気持ちを後押ししてくれる存在になります。ぜひ、学校の先生方、保護者の方と連携しながら子どもたちにとって快適な学校生活を送れる方法を模索していければと思います。


生徒のみなさんへ
学生時代は、「学校がすべて」になりやすいと思います。私もそうでした。学校の友だちとうまくいかなかったら、もうすべてがうまくいかない気がして落ち込んだりもしていました。でも、大人になった今なら「違うよ」と断言できます。もし、学校があまりにもつらかったら、休むという選択肢があってもいいように思います。

一旦休むと元いた場所に戻れないのではないかと感じる方もいるでしょう。でも、大人でも、仕事を休んでいる期間、同じ不安を訴える方がいらっしゃいます。実は、私も産休の際に不安になりました。

休むことのリスクもありますが、休まずにそのままつらくなってしまうリスクもあります。ときに、こころの安定を保つには、休んだ方がうまくいくことも多いのではないでしょうか。

自分を追い詰めて、つらくなりすぎてしまうようであれば、まずは自分がつらくならないように、こころのケアを最優先してほしい。つらいときに浮かぶ考えは、ますます自分を追いつめがち。こころが元気になれば、これまでの否定的な考え方にも変化が生まれるもの。

そして何か不安に感じることがあれば、些細なことでも気軽に相談してほしいと思います。

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私のリラックス法

撮りためた録画の一気見

容量の関係から録画を観終わったら消去するのですが、たくさん消すとスッキリ、疲れも吹っ飛びます。おそらく、残り容量を数字で把握でき、「こんなに観た!」と思えるからでしょうね。気持ちは見えないけど数字は見える。“見えない”こころをケアする方法をひとつでも多く持っておくといいでしょう。

<この記事を書いた人>

Yamamori Sachiko
精神科医
山森 佐智子
Yamamori Sachiko
略 歴
福島県出身。東邦大学医学部卒業。初期臨床研修の後、同大学医学部精神神経医学講座に入局。東邦大学医療センター大森病院では、一般精神科臨床と並行し、同大学病院併設の思春期デイケアにて児童・思春期臨床に携わる。8年間の在職中、精神保健指定医・精神科専門医を取得、妊娠・出産を経て2児の母になる。現在は、メンタルクリニックにて主に外来診療に従事。10代から中高年まで幅広い年齢層の症例に対応している。
専門分野
精神科一般
趣 味
バレーボール/ヨガ

中学・高校・大学はバレーボール部に所属。夏の海で部活の仲間とビーチバレーをしたこともいい思い出です。社会人になってから習い始めたヨガは、呼吸やリラックスなど、日常から少し離れた感覚を味わえます。
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