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vol.20-4

相談を習慣づける

Welcome to talkの専門家スタッフに参画したのはオンライン相談の可能性を感じたからです。

 

スクールカウンセラーとしての経験から、平日の昼間に来室できる保護者は限られており、特に問題を抱えた児童の家庭は時間を捻出することが難しいケースが多くありました。Welcome to talkの夜10時までの相談時間は仕事を持つ保護者にとって利用しやすいと感じています。

 

また相談場所を固定されないことで、国内外どこからでもつながることができます。周囲の目にさらされずに相談できることもメリットでしょう。

 

「人からどう見られるか」を急激に意識し始め、対人関係に過敏になる思春期は、特に、オンライン相談は利用しやすいのではないでしょうか。

 

対面の相談に抵抗があるという子どもたちにも多く出会いました。

 

対面相談が苦手な子どもたちにとって、オンラインという一枚幕を挟むと、空間をともにする“生々しさ”がなくなるメリットがあります。対面相談を避ける子どもたちは、電話相談やテキスト相談を選ぶ傾向がありますが、オンライン上であれば話しやすいという児童・生徒もたくさんいるでしょう。

 

もちろん対面相談の良さは数多くありますが、相談のしやすさという点でオンラインという選択肢が増えた方がいい。悩みや困りごとは小さければ小さいほどいい。早期発見・早期支援につながるツールだと思います。

 

専門家に気軽に悩みを相談する習慣は将来にわたって有効です。

 

もちろん、深刻な内容で継続相談を行うことも重要ですが、ちょっとつまずいたときに専門家を頼ることができると大きな問題に発展せずに済むことも多いのです。気軽な相談から大きな変容に発展する可能性が高まります。

 

Welcome to talkメンタルヘルスケアサービスに「テキスト健康相談」が加わりました。

 

テキスト相談は、他者と話すことに抵抗感がある人はもちろん、自分と相手の考えが文字になり、しっかりと咀嚼し、深めることができるため、内省的な人にも向いています。

 

対面相談はカウンセリングの基礎になりますが、相談ハードルが高い場面もあるため、まずはテキスト健康相談をスモールステップとして、次に入門としてオンライン健康相談を活用してほしいと思います。

 

自分の変化に気づき、状況を改善したいと相談することは、それだけでポジティブな行動です。相談を習慣づけることは、子どもたちの将来に大きな影響を与えます。

 

どんな些細なことでもご相談ください。

私たちこころの専門家がお待ちしています。

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コミュニケーションのワンポイント

言いたいことを一旦飲み込む

会話のなかで自分が言いたいことだけを話すと、相手の言葉を奪ってしまうことが多いです。また、反射的に言いたくなることは感情的なものも多く、こじれやすくなります。そのため、言いたくなったことを一旦飲み込むことで、今言うべきか否かを少しだけ冷静に判断することができます。

<この記事を書いた人>

Kikuma Shintaro
臨床心理士・公認心理師
菊間 慎太郎
Kikuma Shintaro
略 歴
神奈川県出身。学習院大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻博士前期課程修了。大学院在学中より東京都ひきこもりサポートネットにて電話・メール相談・アウトリーチ(訪問支援)事業に従事。大学院修了後はダイヤル・サービス株式会社にて電話相談員、目黒区スクールカウンセラーとして小学校勤務、小平市就学相談室にて発達検査員として勤務する。これまで主に教育相談、不登校・ひきこもり支援、発達検査に携わる。
専門分野
学童期・思春期・青年期
ユング心理学
ロゴセラピー
趣 味
映画鑑賞/音楽鑑賞
映画レビューサイトに500以上のレビューを投稿しています。特に好きなのは、アカデミー国際長編映画賞『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督の作品。人が変容していくさまが丁寧に描かれ、セラピーのプロセスに近いものを感じています。
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