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vol. 11-4

オンラインを活用した健康相談の可能性

テレビ会議システムを用いたWelcome to talkオンライン健康相談のメリットは、遠隔地であっても時間が取れなくても相談ができること。自宅の部屋でリラックスして相談できる気軽さが大きいと思います。パソコン以外にスマホやタブレットなどいつもの端末で相談できることも心理的なハードルを下げてくれます。


相談をお受けする側からも、オンライン上での相談は、対面相談よりも相談者からの表現の解釈や、言葉の伝わり方に配慮する必要はありますが、ネット環境も日々整備されているので、普段の対面相談の雰囲気と異なっているようには感じていません。


幼少期の頃、たまに酷いことを言ってくる“いじめっ子”がいました。家に遊びにいくと、1階の見える部屋は綺麗だけど2階はたくさんの傷がありボロボロでびっくりしたのを覚えています。今振り返ると、家庭に問題があったことがうかがえます。

 

いじめる側といじめられる側。両者のケアをしていかなければいけないと感じています。


子どもたちの悩みや不安を外に出せる場所、子どもたちの声を拾う機会をつくっていくことは大切でしょう。こうしたオンライン健康相談を通して、コミュニケーションの選択肢が増えることを期待しています。


そして今後は、広範囲な専門家が連携した相談機会の提供が必要となるでしょう。


相談者が低年齢になればなるほど、精神症状への環境要因の関与が強くなり、医療のみで解決できることは少なくなってきます。近隣の相談機関や医療機関の情報、学校の文化や雰囲気を理解したうえで相談に臨むことが、低年齢の児童・生徒に対し有効な相談の機会につながると思います。


場所や時間を設定すれば参加が可能というオンライン健康相談システムのメリットを活かせば、本人、家族、教育関係者(担任教師、通級指導や特別支援学級や適応指導教室の担任、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、校長等責任者)、医療関係者(医師やスクールカウンセラー、訪問看護ステーション)、地域の関係機関の担当者(こども家庭支援センター、児童相談所、放課後デイサービスの職員等)が一同に会するケースカンファレンスの場を設定することも可能になるでしょう。


これは臨床場面においても、オンライン上で個人情報を扱うことの理解が多機関で得られず課題となっているのですが、今後はそのような広範囲な専門家スタッフを巻き込めると、より有効な相談の場となるのではないかと思います。

私のリラックス法

やはり身体を動かすことが一番のストレス解消法です。何も考えずコースも決めずジョギングに出かけたり、趣味のバスケットボールの練習に打ち込んだり。冷静に考える時間になったり、逆にやらなければいけないことを少しだけ離すことができたりします。昔好きだった懐メロを聴いてリラックスすることも。

<この記事を書いた人>

Funatogawa Tomoyuki
児童精神科医・精神科医
舩渡川 智之
Funatogawa Tomoyuki
略 歴
栃木県出身。山形大学医学部医学科卒業。初期研修医時代の小児科研修での経験が児童精神科医を志すきっかけに。2年間の初期研修を経て、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室に入局。同医局の関連病院等で5年間の研修の後、東邦大学医学部精神神経医学講座の助教に就任。以来、一般精神科臨床の傍ら、児童精神科医としての臨床、精神病の予防や回復のためのデイケアの診療に携わる。
専門分野
児童精神医学
学校精神医学
予防精神医学
精神科リハビリテーション
趣 味
バスケットボール

中学時代はバスケットボール部に所属。今もシューティング練習だけは続けていますが、現在は観る側でバスケを楽しんでいます。シーズン期間中は、ほぼすべてのNBAの試合をインターネット観戦。職場のある大田区のプロバスケチーム「アースフレンズ東京Z」を応援しています。
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